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【廃プラスチック処理】実は中国に大部分を依存していた!

 

【日本の廃プラスチック処理】実は中国に大部分を依存していた!

2016年度の日本の廃プラスチックの総排出量は899万t、有効利用量は759万t、有効利用率は84%と非常に高い結果となっていました。

ここで、有効利用量とは、マテリアル(206万t)、ケミカル(36万t)およびサーマルリサイクル(416万t)の合計量です。

マテリアルリサイクルとは再生材料および再生製品として再利用、ケミカルリサイクルとは廃棄物を化学反応により組成変更し、ガス化、油化、高炉原料化して再利用、サーマルリサイクルは廃棄物を燃焼した際に生じるエネルギーを回収して再利用するものである。

有効利用率84%と言う数値は、世界でも有数のリサイクル国家だと胸を張れる値であります。しかし、マテリアルリサイクル206万tの63%にあたる約130万tは、日本から中国に輸出して処理されているものでした。そして日本の廃プラスチック処理は、2004年くらいから中国にその処理の大部分を依存してきたことになっていました。

家庭でごみを分別しリサイクルに回す仕組みのことです。私は自治体でやっていることなのでペットボトルとかプラ製品についてはリサイクルされているのかとずっと思っていましたが違いました。63%が中国に渡り原材料として使われていたのです。びっくりしませんか?

  

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【中国等東南アジア諸国での受入体制の急変】

中国ではこれまで、2004年頃から経済発展に伴い生じてきた資源不足を補うために、海外の廃棄物を積極的に輸入してきました。しかし、2018年12月末に、中国はこれまでの経済成長に伴い国内でも廃棄物が増加してきたことから、外国からの廃棄物の輸入を停止するとの発表を突如してきました。

この結果、中国以外のアジアの受入国(マレーシア、タイなど)では、一時的に輸入量が増加することになったが、その後、各国でも規制を強化する動きが始まり、今では以前よりも輸入量は減少してきている。 

 

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【フィリピンからカナダへの宣戦布告】

2013年~14年にかけてカナダからフィリピンに輸出された100個の貨物コンテナについて、書類上は「リサイクル用のプラスチック廃棄物」とされていたが、実際には再生不可能な「産業廃棄物」と「ゴミ」が大半であったことから問題となり、フィリピン政府からカナダ政府に対する再三の「コンテナ返送」要求にも関わらず、カナダ政府が一向に動かなかったことからドゥテルテ大統領の堪忍袋がとうとう切れて、今年の4月23日カナダに対する宣戦布告となったものである。

勿論ドゥテルテ大統領の外交のテクニックなのかも知れませんが、その中での大統領の言葉をいくつか挙げると「コンテナの中身をマニラにあるカナダ大使館にぶちまけるぞ」、「一体いつからカナダはフィリピンをゴミ捨て場と考えるようになったのか」等と厳しい口調のものが多くなっていました。

この大統領の言葉は、ある意味、東南アジアの受入国の気持ちをよく代弁したものではないかと思いました。

2018年の7月と10月にも、韓国からフィリピンに送られてきた6500トンもの書類上は「再生可能プラスチック類のかけら」のはずが「再生不可能な単なるゴミ」だと言うことが判明し、韓国と協議して2019年2月3日から順次返還が進められているとのことです。

 

【立ち直れるか日本、廃プラスチック処理の現状】

2004年頃から廃プラスチック処理を中国に依存してきた日本にとっては、寝耳に水の事態に遭遇したようなもので、国内にある廃棄物処理施設では保管量が急増し、既に逼迫した状態になっているところも多く、日本国としての迅速な対応が求められている。

 

【G20の議題にも上げられた海洋プラスチック問題】

先日大阪でG20大阪サミットが開催されました。アメリカと中国のトップが顔を合わせると言うことで、世界経済に大きな影響を与える米中貿易戦争の行方が最大の焦点となっていましたが、その中で突如現れたように私には思える議題が、海洋プラスチックごみによる海洋汚染の問題でした。

死んだクジラのお腹から大量のプラスチックごみや漁具が出てきたと言うニュースは世界各地で良く見かけるようになってきた、また、プラスチックのストローが鼻に刺さり苦しんでいるウミガメのニュースが話題になったのもまだ最近のことであるが、これらが直接の原因で議題として取り上げた訳ではないと思っています。

海を漂う海洋プラスチックごみの問題と廃プラスチック処理の問題は表裏一体の問題なので、日本政府が大阪サミットで最も議論したかったことは、実は窮状する世界の廃プラスチック処理施設の問題についての打開策について議論したかったのではないかと思っています。 

海洋プラスチックごみ問題での共同宣言としては、『新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」についての賛同をG20以外の途上国へも広く求めていく』と言った内容でした。特に日本は途上国の廃棄物管理に関する能力構築及びインフラ整備等を支援していくと言うことも表明していました。 

 

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【全く学習しない国はどこだと思いますか?】

本来自国から発生したゴミは、自国の責任で処理するのがあるべき姿だと私は考えており、今回は他国に依存する考えから脱却する良い機会になると考えていましたが、サミットでの提言は、今までと変わらぬ他国に処理を依存する内容になっていました。

極端な話をすれば、現在84%で頭打ちになっている廃プラスチック処理の有効利用率を100%に近づけていくことで、自国から海洋に流出する廃プラスチックを限りなくゼロにできるので、日本としてはそこを目指すべきではなかったかと思っています。

日本は資源のない国なのに、わざわざ燃料にもなるプラスチックをゴミとして海外に運び、お金を出してまで処理して貰わなければならないのかも私には、全く理解できないところです。更に、国内で廃プラスチックを燃料として使うことは、原油の輸入量の削減や原発依存からの脱却にも繋がっていき、一石三鳥にも四鳥にもなっていくのではないでしょうか?

皆さんはどう思いましたか?

  

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今回は、ここで終わりになります。ありがとうございました。 

Thank you so much. See you next time. Good luck.

 

参考文献リスト;

*1:『プラスチックリサイクルの基礎知識2018』プラスチック循環利用教会
*2:『中国廃棄物輸入規制ショック』Re-Tem Eco Times,2018.06.20
*3:『プラスチックはもういらない!?(東南アジア・南西アジア)』JETRO,2019.01.10
*4:『比ドゥテルテ、超コワモテ外交が効果 カナダが不法輸出の産廃コンテナ69個回収』Newsweek(日本版),2019.05.29


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