【2020富士山閉鎖】写真で楽しむ富士登山/再開を願う細やかなエール!
2020富士山閉鎖
2020年の富士登山は、マスコミ等でも報道されているとおり、新型コロナウィルスの感染予防対策の一環として中止が決定されました。事実上の閉鎖となります。
2019年夏のシーズンに23万人もの登山者が国内・国外から訪れると言う程、日本でも有数の一大イベントとなってきていました。
私ごとではありますが、毎年この時期になると富士登山の計画・準備を始め、富士登山の日を楽しみに過ごしている頃でしたが、今年は残念なことにその思いは叶えることが出来ずに寂しい思いをしているところです。
そこで、私と同じくガッカリされている方々のために、そして、いつかは富士山に登りたいと考えていた多くのファンのために、少しでも励みになればとの想いで、昨年撮影した写真を観ていただき、少しでも多くの方々に富士登山の雰囲気を楽しんで戴きたいと思っております。
写真で楽しむ富士登山
富士山の登山ルートには全部で4種類(下図参照)あります。
今回2019年は、上りが吉田ルート、下りが須走ルートを利用しました。
〇富士スバルライン5合目
2019年8月3日、17時01分、富士スバルライン5合目に到着。
少し雲がかかっており、勿論カッパは持参しているが今夜の天気が不安になる。
明日の日の出は4時50分頃でしたのでまだ12時間近くあり、無料休憩所で仮眠をとることに、これは高山病を予防するための気圧調整の時間も兼ねており、今回は少し長めでしたが出発時刻を20時として3時間以上の休憩をとることにしました。
18時頃になると心配していた雲もすっかりなくなり、このとおり快晴に。
〇吉田ルートを上る
20時15分に登山開始。
日の出まではまだ9時間くらいあったので、かなりゆっくりペースで登ることにしました。8合目くらいからいつものように渋滞が始まりましたが、私にはちょうど良いゆっくりペースでしたので、その流れにのって頂上までいくことに。山頂に着いたのが朝の4時少し前でしたので、上りに要した時間は8時間弱となります。
時間調整を兼ねて何度となく休憩をしましたが、そんな時に楽しむのが富士登山のもう一つの楽しみ、天体観測でした。今回は天候にも恵まれたので、本当に綺麗な星空を観ることができました。スマホでしたので写真は撮れなかったのでお見せすることが出来ずに残念ではあります。
また、富士山登山中は携帯のバッテリーの消耗が何故か激しく、使用しなくてもどんどん電気が奪われていく感じがしました。なので翌日の帰還までの時間を考慮して上りについては携帯の使用をいつもセーブしていたので登山中の写真は殆んど残ってません。
〇富士山頂にてラーメンを楽しむ
まだ日の出まで1時間くらいあったのと、体が冷えて指先の感覚がなくなりかけていたので暖かいものが欲しくなり『頂上扇屋』さんにてラーメンをいただきました。
ラーメンといってもカップヌードルでしたが、冷え切った体を回復することができ、私にとっては最高の食事になったと思っています。この他にもコーンスープ、豚汁、おしる粉などが用意されていました。
地上ではなんでもないものでも、山頂では貴重品となります。そのため料金も地上の3倍、4倍とするのが当たり前ですが、ここが地上ではなく富士山頂であると言うことをご理解いただき汁の一滴まで残さず噛みしめていただきたいと思います。
〇富士登山最大のクライマックスは御来光
富士山頂から観る幻想的なトワイライトゾーン!
大勢の方々が日の出の瞬間を今か今かと待ち続けています。
遥か下の方には雲海も見えますが、ここがいかに高い、日本一高い場所であることをご理解いただける思います。
2019年8月4日4時46分頃、ちょうど山中湖の延長線上部に小さな光を発見。その後その光は大きく丸くなり、この写真は4時54分に撮影した映像がこれです。
廻りを見回すとこんなにも大勢の観客が、この一瞬を求めて集まっていたのかと改めて驚かされました。渋谷のスクランブル交差点にも引けを取らない程の、もの凄い人口密度だと思います。いわゆる3密状態なのは明らかで、2020年、今年の富士登山が対策が定まらない中で中止とされたのも理解できます。
〇富士山頂(剣ヶ峰)
後ろを振り向くと見えるのが標高3776mの富士山頂(剣ヶ峰)になります。私がいる場所から更に5~60mくらい高い場所になります。下の方には万年雪なのでしょう大きな残雪も見えます。
日の出前は特に冷え込みます、風がある時は氷点下になることもあるかと思います。真夏であっても富士山頂の寒さは決して侮ることなかれ、更に、日が明けると逆に急激に気温が上昇して行きます。地球と言うより宇宙、月面とかの気候に近いのではないかと思います。これ私の実感です、気を付けて下さい。
〇須走ルートを下る
本日も快晴のため暑くなる前に下山したかったので、朝5時には下山を始めました。
これは9合目付近の状況です。
植生もできない世界、まるで火星にでも来たかのような錯覚さえ覚えます。
8合目で吉田ルートとは別れ、計画通り今回は須走ルートを降りることにしました。
この写真は、本7合目にある鳥居からの眺めを撮影したものです。
この辺りになると標高も3000mを切り、少しづつですが小さな植物を観れるようになってきます。 ようやく地球に戻ってきたかのような安堵感さえ感じてしまいます。
7合目付近から下を見たところですが、遠くに砂けむりを上げて走っている人が見えるかと思います。この辺りが『砂走り』と呼ばれるコースになります。
この砂走りは、7合目から5合目の間にあり、高低差は800mくらいある、ほぼ一直線のコースです。登山者はここを一気に駆け降りることができ、スリルと爽快感と火山灰の上を走るなんとも言えないフワフワ感を楽しむことができます。
この日は写真にあるとおり空いていたので、私も誰に気兼ねすることもなく自由に好きなように走らせていただきました。とても長いので途中2回くらい休んだかと思いますが山中湖に飛び込むような感じて走らせていただきました。
この辺りは6号目付近を過ぎたあたりになります。
コースの中にも何度か転びそうになった個所があります。硬い石が隠れていて躓きそうになったり、大きな滑りやすい石が隠れていたりするところもあります。この辺りに危険な石が隠れていたような気がしています。
後からくるあの方、転ばないか心配です。
危ないですよ。。。怪我しないように気を付けてください。
〇須走口5合目に到着
5時に下山を始めて、須走口5合目に到着したのが8時なので、下りの所要時間は3時間となりました。初めて登山した時には高山病に悩まされ、下りに12時間くらい要したこともありましたが、年々歳はとってくるにも関わらず、逆に時間は短くなると言う不思議な結果になってきています。いろいろと考えさせられます。
最後の写真は富士登山の疲れを癒すかき氷、5合目にあるお店でいただきました。本当は富士山の形、色付けをされていたのですが、写真を撮るのも忘れて食べてしまったので、ただのかき氷になってしまいました。
〇日の出の方向は季節により変化する(余談)
私は日の出の方向は、東から登るものだと思っていましたが違っていました。
富士山頂から撮影した日の出の写真を見ると、太陽が山中湖のほぼ真上にあることが解ると思います。
それでは富士山頂と山中湖の位置関係はどうかと言うと、下の地図を見る限り山中湖は真東ではなく、北側に25度くらいの方向にあることが解ります。
つまり、太陽は真東から登るのではなく、北側に約25度の方向から登ることが解りました。太陽の方位についてネットで検索してみると、地点や日付を入力すると太陽の方位を計算するフリーソフトもあったので試算したところ22度(90-68=22度)と言うほぼ同様の結果が得られております。
また、これによると同じ緯度、今回は富士山山頂になりますが、夏至から冬至までの一年の間に日の出の場所が60度もの範囲で変化すると言うことでした。ビックリです。
今回、日の出の写真を撮影したことで日の出の方向がずれていることに気が付きましたので、余談ではありますがついでに紹介させていただきました。
再開を願う細やかなエール!
私は富士山のことを健康でなければ登れない山、悪いところがあれば登れない山ではないかと思っていて、年1回の健康診断を受けるくらいの気持ちで毎年登っていました。
今回2019の富士登山は、上りが8時間、下りが3時間、特に体の不具合も生じることなく無事帰還することができたので、今回の検診の結果は、特に問題なし、オールAを付けさせていただきました。因みに本当の検診では悪いところばかりなので、夢にまで見たオールAが取れたことを大変嬉しく思っています。
私ごとではありますが、2020年はフィリピンへの移住を控えており、この夏の富士登山が最後になるかと思ってましたが、どうやらそれも叶いそうにありません。
毎年夏山のシーズンにはたくさんの登山者が訪れる富士山、細い登山道では渋滞が常、今回の写真にもありましたが山頂では狭いスペースに人が密集してしまうのは必然で、3密を回避することには相当の困難が予想されると思います。
今回の登山禁止措置が来年、再来年と続くことのないよう、専門家・有識者の方に於かれては一日も早い再開に向けて議論していただくことを願っております。
富士登山に限らず、一日も早くワクチンや治療薬が開発され、既存のコロナウイルス、インフルエンザウイルス等と同様に共存し、一日でも早くなにげない日常の生活が迎えられるよう切に望みます。
今回はここで終わりになります。ありがとうございました。
Thank you so much. See you next time. Good luck.
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