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(続編)【外国人観光客からの改善依頼(その2)】セブ市街を散歩してみて私が気付いたこと、感じたこと!

目次中の ☆ 印の項目は今回、追加・修正した個所です。

 

 

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【セブ市街を散歩してみて私が気付いたこと、感じたこと!】

フィリピン観光省の発表によれば、2018年にフィリピンを訪れた日本人の数は63万人にも達するそうである。一月当りにすると約5万人、東京ドームを超満員にした時の人数に相当します。

 

こんなにも多くの方が来られていますが、皆さんどこに行かれているのでしょうか?

 

セブで言えばアヤラモールとかでたまに見かけることはありますが、不思議なことにそれ以外ではまず見かけることはありません。

 

フィリピンに来られる方は、海辺の高級リゾートに宿泊し、昼間は綺麗な海でダイビングやアイランドホッピングを満喫して過ごし、帰り際にアヤラモールでお土産を買うパターンが多いのではないかと思います。

 

それに対して私の行動パターンは市内の散策がメイン、食事はカレンデリアかストリートフード、移動も徒歩かジプニーなので、日本からの旅行者とは接点すらなく、そもそも会う訳がないのかも知れません。

 

そんな私が、セブの街の中を歩いていて伝えたいことは、これまでに良いことはたくさん投稿してきたので、今回は少し悪い部分にも着目してお伝えしたいと考えてます。

 

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【不快①:ゴミの不法投棄】 

セブが好きなのであまり言いたくはないのですが、やはり気になるのはゴミが目立つことです、河川や空き地、道路際に大量に投棄されていることもあります。特に目を見張るのが河川内に投棄されたゴミです。

 

その行き先が海であることを考えると、海洋プラスチックごみ問題の原因の一端を観てしまったような後ろめたい感じで思わず目をそらしてしまいます。

 

綺麗な海を観光資源としている国としてはあってはならないことだと、素人の私でも考えますが、フィリピン国民の方々はどう考えているのか不思議でなりません。

 

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☆【深堀①:ごみ処理について】

ではその問題とは何でしょうか?

今回はこの問題を深堀してみたいと思います。

 

〇メトロセブ廃棄物発生状況

メトロセブ地域の廃棄物排出量、排出原単位(1人1日当たり排出量)及び処分量を下

に示す。表中の排出原単位は、JICAによる各自治体へのインタビュー調査(201

0年時点)に基づき推定されたものである。

 

これによると、同地域での廃棄物の発生量は1,113t/日、1人1日発生量は43

6g、最終処分量は858t/日(全体の77%が処分)にも及ぶそうである。

 

Cebu City 及び Mandaue の2市に着目すると、全排出量は603t/日、最終処分量

は565t/日となり、実に94%ものゴミがリサイクルされることなく廃棄処分とな

っている。1人1日発生量は、メトロセブ全体を大きく上回る504gとなる。

 

Cebu City 及び Mandaue 両市の排出量及び廃棄量が突出しており、両市の対策がゴミ

処理問題の最大のポイントと考えられる。

 

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出典)http://open_jicareport.jica.go.jp/pdf/12235503.pdf

 

因みに日本のデータを見てみると、日本全体で廃棄物の発生量は4,289万t/日、最終処分量は386万t/日で全体の9%が廃棄されていることになる。日本の場合は焼却していることもあり最終処分量は少なくなっている。

出典)https://www.env.go.jp/press/files/jp/press/1dtgw29.pdf

 

 

〇フィリピンの大気汚染防止法の解釈

フィリピンにおける大気汚染防止法の解釈について、環境省「平成28年度環境省請負

調査報告書」によれば、次のように報告されています。

 

大気汚染防止法第 20 条の解釈について、「同法第20 条は、廃棄物処理において焼却を

完全否定しているので はなく、処理過程において有毒・有害物を発生するものを禁止す

るものである。」としてい る。

 

また、DENR は2002 年7月12 日に、大気 汚染防止法第 20 条は、焼却を禁止するもの

ではなく、毒性・有害な排ガスを排出する焼却 が禁止される旨、明確にしている。

しかしながら、廃棄物の焼却へのアレルギーは依然とし て存在するのが現実であり、公

害への懸念を払拭することが求められている。

 

 

〇セブ市のゴミ処分状況

★イナヤワン

セブ市のSMシーサイドより更に南側のイナヤワン地区の海岸に作られたゴミ処分場。

1995年から2016年まで稼働、現在は貯蔵限界にいたり閉鎖。

ゴミは、野積みされた状態で放置される。

 

★コンソラシオン市

マンダウエ市の更に北側のコンソラシオン市の山の中に作られたゴミ処分場。

セブ市を訪れる観光客は年々増えていることから、観光客の目に入らない山奥に処分場

作ったようである。

ゴミは、野積みされた状態で放置される。

 

★ゴミ処分の課題

・イナヤワン処分場は20年間で200万立米(東京ドーム2杯弱)である。

・セブの人口は増え続けており、ゴミ発生量も増加していく。

・山の中に新たに処分場を造っても、満杯になるのは時間の問題である。

・焼却しないのでゴミ分別の意識が低い。全て一緒に投棄される。

・フィリピンの法律では、焼却を禁止している訳ではない。

・ゴミの焼却に関する市民のアレルギーを払拭する。

 

 

〇メトロセブ市民の意識改革が必要

今後は環境的に健全な方法により廃棄物を管理、処理していくことで、処理場を含め市

内の環境を改善していく意識が必要である。

 

そのためには、廃棄物を排出する市民や民間部門の意識改革が特に重要となっていく。

 

 

〇ゴミ処理に関する新たな取組み

ここでは、ゴミ処理に関する新たな取組みを紹介する。

 

★日本企業による取組み

・コンソラシオン市にて廃プラスチックからフラフ燃料を製造し、現地のセメント会社に販売する事業を開始。

・フラフ燃料はセメント会社において、石炭使用時よりCO2の排出量の削減が可能。

・市民への分別意識を向上させるためにメディアやイベントで啓蒙活動を実施。

 

★バヤーナン村での取組み

・フィリピンのバヤーナン村では、プラごみ2kgとお米1kgを交換。

・町中の環境美化、住民の分別意識の向上及び貧困対策に寄与している。

・海洋ごみの排出ワースト20位中、フィリピンは第3位に位置している。

 

 

【不快②:排気ガス】

セブ市内の渋滞も年々ひどくなっていると言う話を良く耳にします。

 

急激な都市化、人口集中に道路整備が追い付いていけないのが原因だと思われます。

 

私は歩くのが好きなこともあり、ジプニーから降りて渋滞の中歩くことも良くあります。道路を歩きながら感じることが、これもフィリピンの方には言いづらいのですが、走っている車、特にジプニーは年代物の車が殆んどで、最近は日本では珍しくなった真っ黒い排気ガスをまき散らしながら走っていることです。

 

もし日本で車検を受けるとしたら、どの車も不合格になるのではないかとさえ感じてしまいます。フィリピンにも車検とか排ガス規制とかあるとは思うのですが。。。

 

実は、私は丈夫な方なので排ガスとか気になるどころか、その逆で、昔の日本を思い出すと言うか、昭和の香りがして懐かしくさえ感じてしまいます。 

 

先程のゴミ問題も、排気ガスも、何十年も前に日本人が経験してきたものばかりです。

 

 

【不快③:下水の匂い】 

私だけでしょうか?

 

セブの市街地を歩いていると、時々どぶ川のあの嫌な匂いがする時があります。

 

その都度、この街の下水はどこで処理されているのか、と何度となく考えたことがあります。これだけの大きな街なので、どこかにあるはずなのですが、今まで一度も見たことがありませんでした。

 

そう言えばセブのトイレでは、日本と異なり使用後のトイレットペーパーを流すことが出来ません。管が細くて紙が詰まると言うことみたいですが、新しく建てられたビルでも同様に流せないと言うことは不思議であり、問題はビルから流れ出る管の先にあると考えることが出来ます。

 

 

 

 

【深堀③:下水処理の現状について】

ではその問題とは何でしょうか?

今回はこの問題を深堀してみたいと思います。

 

〇下水道普及率

フィリピンの2017年の下水道普及率は3.2%である。

 

東南アジアの中でも先行して経済発展してきたシンガポールは100%、日本は79.7%、マレーシアは76.2%、台湾は52.5%とは普及率が大きく離されている。

 

フィリピンでも同様に先行して開発が進んでいるマニラ周辺の一部の地域で整備が行われているくらいで、フィリピンの殆んどの地域では未だに未整備の状況にあるものと考えられます。

 

〇下水道処理施設の現況

2015年度の経産省報告書では、セブ市の下水処理施設の現状が報告されている。

https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2016fy/000921.pdf

 

これによると、セブ市には下水管渠や下水処理場はほとんどないそうである。

 

このためフィリピンやセブ市では、住宅を始めホテル・工場・スーパー等の大規模施設には生活排水処理設備の設置が義務付けられているが、実際に設置されているのは全体の30%に留まるそうである。また、バランガイと言う地区の住宅ではトイレとセプティックタンクを設置しているのは42%に留まるそうである。

 

〇セブ市内の水質検査結果

2015年度のJICA報告書にて、セブ市内の下水処理の現況調査が行われている。

http://open_jicareport.jica.go.jp/pdf/12235503.pdf

 

これによれば、メトロセブ全域で下水処理は行われていないため、河川下流部で行われた水質観測によると、BODや大腸菌群数の基準値を遥かに超えた値を観測したそうである。

 

また、地下水観測からは、硝酸性窒素や、大腸菌の多くが井戸から検出されたとの報告があります。

 

前出のゴミ問題と同様に、海洋に基準値を大きく上回る汚染物質を垂れ流すと言うことは、綺麗な海を観光資源としている国としてはあってはならないことだと考えます。

 

外国人観光客の一人としても、早急に改善していただきたいと強く望みます。

 

〇セプティックタンクとは

一般家庭から出る生活排水を浄化する分散型汚水汚水処理技術のことで、開発途上国ではセプティックタンクが広く普及している。

 

非常に簡単な構造で、流入してきたものをこの中で沈殿し、汚泥と分離されたうわ水部分を放流するものである。なお、この放流水は再処理(土壌処理)が必要である。

 

 

途中ではありますが、フィリピンへの移住を決断した後、やはり気になったのは、住む場所と英会話でした。

英会話については、子供の頃に学校で習った経験がありましたが、40年くらい前の話で不安なことばかりでしたので、移住に先立ち英語の学習を始めました。

会社を退職した後で、時間はあるがお金はない状況の中で、私が始めた英語学習は次のようなものでした。英語の勉強を再開した時のTOEICが310点くらいでしたが、その1年後には530点くらいになっていたので、1年で200点以上良くなってました。この勉強を続けるだけでも、英語能力の向上に繋がることが解りましたので、皆さんにもお勧めします。

①NHKのラジオ講座
レベルに応じて各種用意されており、私はラジオ英会話、入門ビジネス英語等のレベルを中心に今も聴講しています。

②オンライン英会話
オンライン英会話は、外国人講師とマンツーマンで授業が受けられるにも関わらず、多くの会社が競争していることから、信じられないくらいの金額で授業が受けられ、私のような高齢者にも有難い学習方法となってます。

その中でも、『オンライン英会話レアジョブ』では1レッスン129円から授業を提供しており、私の知る限り最も経済的ではないかと思ってます。

無料レッスンで授業の様子も実際に確認できるので、先ずは無料レッスンから始めることをお勧めします。

 

 

☆【最後に】(一部追加) 

今回は、フィリピンを代表してセブ市域でのごみ問題を取り上げてみました。

 

現在、セブ市でのごみ処分場をみると、ごみの分別がされてなく全てのゴミが同じ処分場に投棄されています。フィリピンでは、ゴミの焼却に対するアレルギーが強いことから、セブ市でもこれまでゴミの焼却は行われてきませんでした。

 

しかし、今後のゴミ処理量の増加に対応していくためには、ゴミ焼却は避けて通れないと思います。広大な処分場も、いづれ満杯となりいずれ限界を迎えます。

 

余談になりますが、フィリピンのゴミ処理について、ずいぶんずさんな管理をしていると思われるかも知れませんが、つい最近まで日本、東京でも同じことをしてました。

 

夢の島は、今でこそすっかり綺麗になっていますが、1990年代まではフィリピンと同じく、生ごみも含めて全て一緒に投棄して埋め立てられて出来た土地です。ほじくり返せばゴミが出て来るのです。特にプラスチックはそのまま出てきます。

 

もう一つ、東京湾にある最後の埋め立て地も、今現在の推計では残り50年で一杯になるとのことです。50年後には人口も8800万人まで落ち込みますので、その頃には逆に陸地にごみ処分場を作るのも容易にできるようになっているかも知れません。

 

最初にも記載しましたが、フィリピンの下水道普及率は非常に低く、また国が定めた大規模商業施設等への生活排水処理設備についても、実際に設置されているのは30%と非常に少ないのが現状である。

 

これはセブだけの問題ではなく、フィリピン全土の問題である。ゆくゆくは全国的に下水道も普及していくものと考えられますが、それまでの間は、既存のセプティックタンクの管理を徹底し、更に補助金を出すなどの支援により新たな設置数を増やすなど地道な努力が環境を守るためには必要になってくると思われます。

 

フィリピンにとって何よりも重要なものは、観光産業だと思います。その貴重な資源となる観光地の環境を守ることは最重要課題ではないかと思いますが、何故かフィリピンに住まわれている方々にとっては、そういう感覚が少ないような気がしてなりません。

 

高度経済成長の頃の日本を思い返せば、海も川も空気も汚し放題、公害で国民が苦しむようになるまで環境への配慮が全く欠けていたことを思うと、今のフィリピンの方も同じなのかも知れません。

 

がしかし、フィリピンの事とは言え、同じ過ちを犯すことのないよう、今後はフィリピン国民の一人として見守っていきたいと思います。

 

少なくとも河川への垂れ流し、ゴミの不法投棄、下水の嫌な匂いのない、観光客に、そして何よりもそこで暮らす市民の方にやさしい都市及び水辺の環境を築いていっていただきたいと切に望みます。

 

先日は、東京オリンピックのトライアスロン会場でも、基準値を超える大腸菌が検出され、選手達からは匂いがきつくてどうにかしてくださいと言う要望が出されたと言うニュースが流れていました。

 

日本の海は大丈夫だといつの間にか信じていましたが、まだまだ綺麗にはなっていないことを、一度汚してしまった海を基に戻すことの大変さを、改めて日本国民に知らしめてくれた良い知らせであったと思っています。

 

 

 

今回は、ここで終わりになります。ありがとうございました。 

Thank you so much. See you next time. Good luck.

 

 

9月に入り秋の気配を感じるようになってまいりました。

と言うことで、秋の夜長を楽しむためのパーツをいくつか用意させていただきました。

 

まず、始めはタブレットタイプの第9世代電子書籍Kindle Oasisです。

 

 

2番目がタブレット用のブックスタンド、長時間の読書には必需品です。

 

 

最後が、秋の夜長にやっぱり楽しみたい一冊、深田恭子写真集 This Is Me です。

 

 

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